1. ホーム
  2. コラムバックナンバー2020
コラムバックナンバー 弊社の社員が木材についての記事を書いてまいります

第874話 「DIY大苦戦の巻」    
第872話 「シナ合板ジェルトン芯」 第873話 「届かないメール」
第870話 「最新レーザー」 第871話 「バードコール」
第868話 「ほっ」 第869話 「赤字1億円超」
第866話 「母校に納品」 第867話 「笑顔が見たい」
第864話 「しきみ」 第865話 「鬼滅の刃と木」
第862話 「ユーチューバーも大変だ」 第863話 「夫婦楠」
第860話 「届ける」 第861話 「えくぼ」
第858話 「将棋」 第859話 「コロナとチップ」
第856話 「盆栽」 第857話 「木製遺物」
第854話 「明るい現代農業」 第855話 「木材の等級」
第852話 「平時と有事」 第853話 「何にでも使えちゃう合板」
第850話 「木のお菓子」 第851話 「サワラの木」
第848話 「木象嵌」 第849話 「木でホを」
第846話 「苗字になった木」 第847話 「梅の実」
第844話 「シイタケの原木」 第845話 「木製マスクマン」
第842話 「木関車」 第843話 「ククサ」
第840話 「コロナウィルスと木の香り」 第841話 「CLTとTLC」
第838話 「コロナ後の世界」 第839話 「@合板売れ筋情報」
第836話 「カスタネットと栗」 第837話 「間伐は大事」
第834話 「JAS構造材を使おう」 第835話 「PCB」
第832話 「コロナにカツ」 第833話 「梅の実」
第830話 「色付きMDF」 第831話 「新商品の条件」
第828話 「最後の屋久杉」 第829話 「職人が作るメダルケース」
第826話 「木で作った車」 第827話 「花梨とカリン」
第824話 「寒くても暖まる旭川駅」 第825話 「あれから25年」

28.12.2020「DIY大苦戦の巻」
あっという間に今年も終わりです。
コロナに始まりコロナに終わりましたね。
(まだ本当の終わりはみえていませんが…)
こんな年だったからでしょうか、今年は皆様からたくさんのご注文をいただきました。
一番お問合せが多かったのは、デスクの天板に使用するための合板です。
当サイト内でもご紹介させていただいておりますが、非常に複雑で緻密なスバラシイ作品も数多くありました。
プロの方かと思うほど、皆さんスゴイ腕前です。
それに感化されたかのように、ワタシも久しぶりに簡単な本棚タイプのボックスを3つほど作ってみました。
皆さんおっしゃっていただいているように、当店のカット寸法はピッタリです。
しかしワタシが組むとなぜか微妙にずれてしまい、その調整にかなりの労力を必要としました。
どうしてもうまくいかず、最後は見えないフリをすることにした箇所も…
(元々が不器用なワタシですので…)
3つのうち2つは屋外で使用しますので、クリアラッカーで簡単な塗装を施しましたが、これがまたむずかしい。
お客様からもたまに塗装に関してお尋ねいただくのですが、塗装の世界もこれまたやたらと幅広く、仕上がりの好み次第で選択肢がいくつにも分かれます。
ワタシは簡単にするためにスプレー式のものを使用しましたが、理想とするツヤがなかなかでず、また容量的にも1本で畳半分ほどの面積しかもたないため、追加で3本も購入するはめになってしまいました。
何より根気が続かなくて、製作期間は何日にも及び、都合10時間くらいはかかったのでした。
これによりワタシは来年も皆様のお手伝いに専念することと決めた次第であります。
来年も当店をご贔屓によろしくお願いいたします。 
皆様がスバラシイ新年をお迎えになられますように。(文:正さん)
21.12.2020「届かないメール」
イスラエルのバナナ畑で働いていたことがあります。
写真はその時に撮ったものです。
まだスマホも携帯電話もない時代です。
日本に電話したいときは、電話局までバスを乗り継いで行って、コレクトコールの依頼書に記入しないと電話できなかった時代です。
必然的に日本との交信は手紙でした。
遠く離れて交信が不便になればなるほど、先方からの手紙はうれしいものです。
逆に、そろそろ届いてもいいはずの手紙がなかなか来ないと、待ち焦がれてガッカリする日々もありました。

時代は移ろい、メールは一瞬で相手に届くようになりました。
便利な世の中です。
当店では日々何十件ものお問合せや見積依頼やご注文でメールの送受信をしています。
その中で、届きにくいメールアドレスがあります。
当店では受信はできていても、返信メールがお相手に届いていなく、「返事はまだですか?」という電話をいただくことがあります。
共通している傾向は、フリーメールアドレスだということ。
特にhotmail、次に多いのがoutlook。
どちらもマイクロソフト社のサービスです。
できれば上記以外のメールアドレスでお送りください。
もしくは、差出人セーフリストに、当店のドメイン「@sakuma-mokuzai.com」を登録してください。
よろしくお願いします。(文:木材バカ四代)
14.12.2020「シナ合板ジェルトン芯」
遠方のお客様へは、運送会社を使ってお届けしています。
ただ、お届け先が個人様宛ですと、商品の大きさや重さで運べない場合もございます。
その際の一つの方法として、お近くの当店指定の運送会社配送所まで取り入っていただくこと。
もう一つは、ご近所のお知り合いの法人様宛にお送りし、預かっていただくこと。
あともう一つは、直接当店に引き取りに来ていただくこと。
最近は個人のお客様も増え、当店に商品を引き取りに来ていただくお客様も多く、直接お客様と会話する機会も増えて非常にうれしく思います。
先日も当店にお越しになったお客様が、「この合板は何ですか?」と倉庫に置いてあったシナ合板ジェルトン芯に興味を持ってくださいました。
シナ合板ジェルトン芯は、表裏がシナ合板で中芯がジェルトンという南洋材を使用した特殊合板です。
市場に出回っていない商品です。
ジェルトンは生長の早い植林木で、軽くて加工しやすいので芯材として使っています。
当店では抜型用合板として販売しています。
厚みは18ミリの商品しかござませんが、DIYの棚の厚みとしてはちょうどよい厚みにも思いますし、他にも需要があるかも知れません。
ご興味ある方は是非よろしくお願いいたします。(文:くりすけ)
07.12.2020「バードコール」
バードコールという道具をご存じでしょうか。
これは、鳥の声に似た音を出して、バードウォッチングするのに使うものです。
作り方は、簡単。
木の枝や木片に、金属のボルトを差し込むだけ。
だれでも簡単に作ることができます。
ただ、うまく鳴らすのには慣れが必要です。
うまくなると、数種類の鳥の鳴き声を鳴らすことができるようになります。
世界各地に古くから伝わっており、日本でも鶯笛や鳥笛、鳩笛などと呼ばれ、大昔から猟師さんなどによって使われたり、玩具として使われたりしてきました。
雑貨やインテリアとしても、可愛かったりおしゃれなデザインのものもあるようです。
ただ、使用上の注意として、営巣中や繁殖期などに使用すると、鳥が危険を感じて巣や繁殖活動を放棄したりするので、TPOに気を付ける必要があります。
コロナ禍ですし、ご自宅や自室のなかで、まるで森にいるような気分に浸りながら使うのがいいかもしれませんね。(文:ドサンコ)

参考文献 公益財団法人森林文化協会
30.11.2020「最新レーザー」
最近の抜型製作所が新しく入れ替えているレーザー機はすごいです。
以前に比べると価格は随分とお安くなりましたし…。
出力の大きい光線と出力の弱い光線が出せるように、2ヵ所の出力口が付いています。
出力の弱いほうでレーザーをあてると、写真のような物が出来上がります。
土台はもちろん合板です。
合板を抜き切るのではなく、彫刻のように僅か数ミリだけ焼いて、濃淡で人の顔を製作しています。
写真を取り込めば、簡単に…とまでは言えませんが、出来てしまうのです。
コロナの影響で仕事が減って厳しいご時世。
他の業種と同じように抜型業界でも新たな試みが始まっています。
抜型製作だけでなく、レーザー機を持っているという強みを活かした新しい事業が必要です。
この彫刻加工の価格設定を聞きました。
私的には結構お安いお値段だと感じました。(文:兄貴6)
24.11.2020「赤字1億円超」
最近の新聞の片隅に、こんな記事を見つけました。
ご安心を。
当店のことではありません。
「間伐材販売赤字1億円超」
間伐材の販売に際し、採算を検討していなかったため、経費が収入を上回っているケースがあったということなのです。
もともと間伐材にはそれほどいい値がつきません。
残念ながら間伐材だけでなく、伐期を迎えた立派な木にもいい値がつきません。
間伐材を有効活用する何か良い商品が開発されれば、こんなことはなくなるのですが…。
最近では航空会社や鉄道会社などがものすごい金額の赤字になっているニュースを聞いているので、あまり衝撃的な数字ではないかもしれません。
これを聞いて皆さんはどのようにお感じになりますか?
税金が無駄に使われているのかと憤る方もいるかもしれませんね。
言わずもがな、山にとって間伐はとても大事な作業です。
間伐がされなければ健康な木が育ちません。
最近の水害でがけ崩れが多発しています。
火災保険料は来年から大幅値上げです。
山が荒れると人間とって何一つ良いことはありません。
有効な間伐材の使われ方が開発され、いやいや間伐材だけでなく木材の有効な使われ方がもっと増え、山も人間も健康でいられることを切に願う次第です。(文:ゴン)
16.11.2020「ほっ」
先日、小田原の清閑亭に続き、埼玉川島町の遠山記念館、鎌倉の旧山本条太郎邸へ、和風建築を学ぶ講座に行って来ました。
遠山記念館は日興証券の創立者遠山元一氏が、昭和11年に苦労した母親の住まいとして建てたものです。
全国から銘木を集め、見るからに高そうな材ばかりです。
圧巻は、大広間の15センチ程の4方柾の桧柱です。
しかも2階まで伸びている通し柱。
どれほどの大木を潰したのか想像もつきません。
旧山本条太郎邸は実業家・政治家・満鉄の総裁を務めた山本氏が、大正7年に別邸として建てたものです。
材が吟味され、大工の力量が分かる品の良い素敵な京風数寄屋建築です。
今回、明治・大正・昭和に建てられた数寄屋建築を、講師の解説を聞きながら見学しましたが、改めて和風建築のイロハを理解できました。
床の間のある部屋(客間)では、まず床の間に正対して座り周辺を見る。
その後、床の間を背に座り、室内・庭園・縁側を見る。
最後に立ち上がり、細部を見る。
建て主、棟梁、庭師の思いを感じられたら幸せです。
昭和に建てられた実家の畳の部屋に座り、窓を開け、庭を見るとホッとします。
平成・令和と、和室がどんどん作られなくなっています。
高気密、高断熱の部屋だとしても、窓を開け、季節の風を少し入れ、外を見てみてください。
何かを感じると思います。
心穏やかに感じてください。(文:Akio)
09.11.2020「笑顔が見たい」
先日、ネット通販でスニーカーを買いました。
そのとき、そのお店の店主スタッフ一同の方々の顔写真入り(全員笑顔)の冊子が、商品と一緒に送られてきました。
そして、そこには「商品と一緒に笑顔をお届けしました!」と書かれておりました。
それを見た瞬間、「うーん、まさにこれだな」と大きくうなずいたものです。

当店でも通販サイトを運営しておりますが、お引き取りのお客様や近くへの自社配送以外、すべて運送会社さんへ委託しておりますので、当然お客様に会う機会もありません。
お手元に届いた商品にどの程度、満足していただけたのか?受け取られたあと、笑顔になっていただけたのか?非常に気になります。

今年はコロナ禍の自粛の中、何度か端材の無料配布を行いました。
最初は5月頃だったでしょうか。
事前にサイト上で告知し、大きな箱にたっぷりといろんな種類の端材を並べ、地元の方々に喜んでいただけました。
大々的に行ったのはこの1回のみでしたが、実はその後もたまにひっそりと並べていたりしていました。
みなさん、「いただいて行きます!」と、とってもいい笑顔を見せてくれました。
先日も夕方間際に、噂を聞きつけたであろう小学生が「端材ください」とやってきました。
「ごめん、もうなくなってしまったのよー」
「じゃあ、また来ます」
その小学生の男の子はその後も何度か空振りが続き、ようやく渡せたときの笑顔がとてもかわいらしかったのなんのって。
これからもお客様の笑顔のために頑張っていこうと心に決めました。(文:正さん)
02.11.2020「母校に納品」
先日、母校の高校からご注文をいただき、私が納品してきました。
ご注文いただいた木材は、OSBや集成材や2×4材や各種合板と多岐にわたりました。
何だかとてもうれしいです。
私が在学中の校舎の一部は改築され、エントランスは昔の雰囲気がありませんでした。
制服も変わり、ちょっと洗練された雰囲気。
ちょうどお昼前の授業中だったのですが、ちらほらと登校してくる生徒がいます。
単位制高校という、大学のような高校になったそうです。
(ちょっとどういう制度か理解できていません…)

私が卒業したのは30年前。
コロナ禍で自宅にいる時間が増え、写真を整理した時に出てきた写真がこれです。
教室で撮った7人の仲間。
社会の仕組みなんて全く分からなかった青春期。
徒歩圏内、自転車圏内が全世界だった小中学生を卒業し、バイク圏内まで広がり、世界が広がったと思っていました。
ぼくらには東京の下町がすべてだった。
あれからそれぞれいろんな人生を歩んできました。
すっかり中年になってしまいましたし、既に2人は鬼籍入り。
夢や希望なんて遠い昔のこと。
なんて寂しいことを言っていないで、2人の分まで頑張らなきゃと思う今日この頃です。(文:木材バカ四代)
26.10.2020「鬼滅の刃と木」
先日、話題になっていたアニメ映画の「鬼滅の刃」を観に行ってきました。
初日・2日目だけで30億円の興行収入はレコードだそうです。
小学生のお子様から大人まで本当にすごい人気ですね。

さて主人公の炭治郎が、妹の鬼になってしまった禰豆子を運んでいる木箱。
人気だけあってYOUTUBEでたくさんアップされています。
DIYで木箱を再現製作している動画です。
非常にこだわって製作されていて感心しますし、とても面白いです。
原作の作品内ではご丁寧に樹種まで特定されています。
“霧雲杉”という木材です。
残念ながら“霧雲杉”という木材は存じ上げません。
ですが、“雲杉”という木材は一時期よく出回っていました。
別名中国スプルースやドラゴンスプルースと呼ばれていて、杉という名前がついておりますが、雲杉は日本の杉とは全く違う樹種です。
雲杉は強度はありませんが、軽いという点では原作に近いかもしれません。

それにしても、この作品のかっこよい必殺技である“〇〇の呼吸”。
炎とか水とか岩とか月とかあるのに何故“木の呼吸”はないのでしょうか?
木を扱う仕事をしている私としてはとても残念。
原作は完結してしまったので、スピンオフとかで是非お願いいたします。(文:くりすけ)
19.10.2020「しきみ」
先日、公共放送で練馬にある大型植物店が紹介されていました。
そのなかで、中年男性が樒(しきみ)という植物を買っていました。
その名前を、私は寡聞にして初めて耳にしたのですが、興味が湧いたので調べてみました。
樒は、北海道と東北以南を除く日本全国に分布している常緑樹の一種です。
葉のついた枝を仏壇や墓に供えたり、葬式の花にもよく使われることも多いのだとか。
果実が香辛料の八角によく似ているものの、絶対に食べてはいけません。
実は、花から木まで全体が毒で、特に果実に毒性が強く、「悪しき実」が名前の由来なのです。
また「毒物及び劇物取締法」において、植物では唯一、劇物として指定されているのです。
もし食べてしまうと、数時間で嘔吐や下痢を発症し、四肢の痙攣や意識障害も引き起こす危ない植物でもあります。
歴史は古く、源氏物語や枕草子にも記述されていたり、民間療法でも用いられるようです。
関西では、お葬式でおなじみの花なのだそうですが、それなら北国出身の自分に馴染みが無いのも仕方のないかもしれません。
実際に目にする機会はあるのでしょうか。(文:ドサンコ)

参考
平凡社百科事典
ベルコお葬式なるほどチャンネル
お花の写真集
12.10.2020「夫婦楠」
十数年振りに妻と2人で出かけました。
何故に2人っきりで行く気になったのか、不思議です。
近くを散歩して食事をしただけですが…。
地元の神社に行ったのですが、私には初めて訪れた神社だったのです。
目的は神社の御神木。
2本の木が根元で1つに繋がっている夫婦楠です。
クスノキは樟脳の香りがし、防虫剤や鎮痛剤としても使われ、クスリの木とも言われているそうです。
また防虫効果があるため家具や神社仏閣にも使われています。
神社に楠が植えられているのも、防虫効果を考えると納得できますね。
一説によると、クスノキはヤマタノオロチを退治した須佐之男命と妻の稲田姫命から名付けられています。
二人はさまざまな困難を乗り越えて結婚できたので、夫婦楠は夫婦円満の神様、縁結びの神様として信仰されています。
夫婦で御神木に触れ参拝してきましたが、末永く夫婦円満でいられるのか?
元々が良い仲ではないので、何とも言えません…。(文:兄貴6)
05.10.2020「ユーチューバーは大変だ」
最近の子供たちの将来なりたい職業はというアンケートに、ユーチューバーと言う答えが返ってきてくるそうです。
ユーチューブを見ていると楽しそうで、楽してお金が稼げるというイメージでしょうか…?
私には子供たちの気持ちが理解できません。
夢がないように思え、寂しい気持ちになります。
さて今回は、ユーチューバーも楽ではないというお話です。
佐久間木材でも木に関する動画がすでに65本アップロードされています。
そろそろネタ切れしそうです。
パッと閃くお方ならどんどんアイディアが出るのでしょうが、うらやましい限り。
更新を頻繁にされているユーチューバーはさぞかし苦労していると思います。
また、ネタを思いついても、撮影方法を考えることがまた大変。
今回は木材の種類によって、釘の保持力の差はどうなのか?と言う企画。
どの種類の木材にするかを決め、また同じサイズのものを集め、実験のやり方を考えます。
ちゃんとした試験機関に依頼すれば簡単なのですが、アナログに実験するのが見せどころなので、難しいところです。
ちなみに皆さんは、シナ合板ラワン芯、シナランバーコア合板、MDF、パーチクルボードの中でどれが一番釘の保持力が高いと思われますか?
いまだに実験は成功していませんが、正解はユーチューブでご覧いただけるよう、トライ&エラーを繰り返します。(文:ゴン)
28.09.2020「えくぼ」
先日、「和風建築と日本庭園の見方」というテーマの勉強会で、小田原の清閑亭に行って来ました。
清閑亭は黒田長成公爵が別邸として、明治39年に建てられた数寄屋造りの住宅です。
別邸なので、床の間は、格式、威厳を重視した、直線、平面、角の構成が原則の「書院造り」ではなく、簡素化、丸太・面皮・竹等多彩な材料を用いた、自由・洒脱な造りの「数寄屋造り」の部屋が多数ありました。
メインの和室の床柱には、絞り丸太が使われています。
よく見ると床柱の左横に「えくぼ」という節跡の欠陥がありました。
講師の人に質問をすると「この『えくぼ』がお客様を笑って迎えるという意味があり、どう見せるかが、棟梁の腕の見せどころです」とのこと。
今まで絞り丸太の「えくぼ」は欠陥だと思い、大工さんが施工しやすい、節のない真直ぐな柱しか販売してきませんでした。
勉強になりましたが、残念なことに、ここ数年絞り丸太を販売していません。
いつか役に立つと思い、今後も和風建築を勉強したいと思います。(文:Akio)
21.09.2020「届ける」
この数か月、こと「届ける」ということのむずかしさに頭を痛めています。
まずは、「商品を無事に届ける」こと。
ほとんどの商品は、運送会社さんに配送を委託するわけですが、ごくまれに運送中の事故により、キズなど破損した商品をお届けしてしまうことがあります。
もちろん、梱包には細心の注意を払って万全の状態で出荷しているつもりではありますが、予期せぬ不慮の出来事にも対応できうる完璧な梱包を模索中です。
次に「個人宅に届ける」こと。
現状、当店では一部の商品の個人宅様宛は、運送会社事情により大変厳しい出荷制限がかかってしまっています。
通称サブロク板(910×1820)と言われる最も標準的なサイズが、そのままの形で出荷できないのです。
原板ならではの迫力をお届けできないというのは、私どもにとって非常に悲しいことです。
特に今年は個人様からのお問合せを非常に多くいただいており、そのたびに涙を流しながら発送できない旨のご返信をしております。
もうただただ悔しい限りです。
さらに先日、運送会社より道幅が狭いためにトラックが進入できず届けられない云々という連絡があったりもしました。
ほんの2年前までは、このようなことは全くなかったのですが、物流量の増加によりいろいろなことがスムーズにいかなくなってしまいました。
何かいい方法ないでしょうか?
頭が痛みます。(文:正さん)
14.09.2020「コロナとチップ」
このコロナ禍の中で、いろんな変化が起こっています。
その変化が後のスタンダードになる場合もあるのでしょう。
リモートワークが定着し、住宅の間取りやオフィスの間取りが変わってくるかもしれません。
生活スタイル、働き方、学び方、趣味、人付き合い等々、既に変わってきていますね。

さて、この場ではそんな大きな話ではなく、些細な変化について少々。
国民一人当たり10万円を支給していただいたお金で、建物入り口にあった塀を撤去し、「モミジ」を植えたのは今年の6月でした。
私の分だけでなく、家族全員分を使わせてもらっちゃいました。
いや、実はそれ以上の費用がかかってしまいましたが…。
「木を使う」だけでなく「木を植える」ことも積極的にやっていきたいと思っています。
どちらも「木でホを」という当店のテーマに沿ってのこと。
コンクリートの塀があるよりも、木があるほうがホッとしますよね。
塀を撤去したことにより、朝から結構日の当たる場所になりました。
この夏の猛暑で土がすぐ乾き、ちょっとかわいそう。
そこで、当店のウッドチップを敷いてあげることにしました。
見た目もいいですし、雑草も生えにくくなります。
早く涼しくなって、モミジの紅葉を見てみたいです。

時代は変わっても、変わらず存在し続ける安心感ってほしいですね。
それが木だと思います。(文:木材バカ四代)
07.09.2020「将棋」
先日、若干17歳の藤井聡太棋聖が王位戦で王位を獲得しましたね。
最年少2冠制覇、最年少8段昇段を果たしました。
素晴らしい偉業です。
藤井聡太8段おめでとうございます。
さて影響されやすい私(46歳)は、藤井聡太8段の偉業に感動し、中学生以来30年以上ぶりという将棋に興味を持ちました(笑)。
先ずはテレビゲームでコンピューターと初心者用対戦をしました。
しかし全く歯が立たず、詰将棋もなかなか解読できず、すっかり脳が疲れてしまいました。
これは脳のトレーニングにもなる素晴らしいアイテムと思い、将棋盤の購入を考えました。木製のしっかりした盤と木製の将棋駒がうちにあれば強くなれる気がします。
決してそんなことはないのですが(笑)。
将棋盤は国産の木材ですとカヤの木が使われています。
カヤの木は耐久性があり非常に硬く、駒が盤にパチンと響く音が素晴らしく、弾力があり打つ手も疲れない素晴らしい材料だそうです。
実は針葉樹です。
ただカヤは成長の遅い木で、手が非常にかかるため植林もあまりされず、「1山に1本」と言われるほど希少な材料で事実上入手困難な木材です。
他ですと外材のアガチス、スプルースが主に使われているそうです。
将棋の駒は、生産地は山形県天童市が有名で、木材は伊豆諸島の御蔵島のツゲです。
ツゲ以外ですとカエデやオレカンバが使われます。
やはり硬い木が好まれるのですね。

千駄ヶ谷にある将棋会館の隣に、鳩森八幡神社があります。
東京都内最古の富士塚がある有名な神社ですが、この神社のお守りが将棋のデザインでちょっと面白いです。
某番組で有名な占い芸能人が、「2020年、世界で1番運気が上がるかもしれないパワースポット」と紹介したので、混雑覚悟で行ってみるのも良いかも知れません。(文:くりすけ)
31.08.2020「木製遺物」
今月頭まで、江戸東京博物館にて「発掘された日本列島2020」という展示会が開催されていました。
これは、平成に入ってから日本各地で発掘された遺物を展示するという催しでした。
このなかで、堺市のニサンザイ古墳から出土された1500年前の木製品が展示されていました。
土の中に埋まっていた千年以上前の木の遺物が、腐らずに残るのはなぜだと思いますか?
実は、木を腐らせる腐朽菌が水の中だと増えないため、木は水の中のほうが腐らないのです。
この木製品が出土したニサンザイ古墳では、内濠が水につかっていたため朽ちずに残ったのだとか。
木などの有機物の遺物の多くは、腐って分解されてしまうので、通常の遺跡からはあまり多く出土しないのだそうです。
ただ、貝塚や湧き水があるなど、土の中の水分量が多い場所からは、有機物の出土がみられるようです。
今回の展示会で、大昔この列島に住んでいた先人がどのような形で木を使っていたかを、まさにそのままの姿で見ることができました。(文:ドサンコ)

参考
公益財団法人 横浜市ふるさと歴史財団 埋蔵文化財センター
堺市ホームページ
文化庁ホームページ
24.08.2020「盆栽」
私は数年前から自分で盆栽を育ててみたいと思っていました。
それで、以前から行ってみたかった盆栽町へ行ってきました。
町の由来はもちろん盆栽が盛んだったからです。
驚いたことに盆栽町の小学校では盆栽の授業があるそうです。
木が好きな子供が多く居てくれそうな気がします。
盆栽を見て回ったのですが、松だけでなく色々な樹種の盆栽がありました。
しかし気に入った盆栽は結構なお値段!
初めて購入して育てるのにどうなのかと、自分に問いただしてみました。
悩んだ結果、買いませんでした…。
自分の住んでいる町にも盆栽園があるので、今度行ってみようと思います。
気に入ってお手頃価格の盆栽が見つかれば、買って育ててみます。(文:兄貴6)
17.08.2020「木材の等級」
最近、弊社のユーチューブにて木材の等級についての動画をアップしました。
木材の等級には大きく分類すると下記の六通りです。
2等(材の所々に丸面がついていて角面が少ない)
1等(材の上部のみに少し丸面がついている)
特1等(ピン角の材)
小節(2.5ミリ以下の節が1メートルの中に1個程度と少ない材)
上小節(1.0ミリ以下の節が1メートルの中に1個程度の材)
無節(節がまったくない材でなおかつ良材)
ざっと上記のように分けられます。
今回ご紹介した材は全てヒノキの四寸角ですが、全て等級が違います。
パッと見たところ同じに見えると思いますが、それぞれ違う材なのです。
もちろん値段も違います。
現代の家づくりの主流である大壁工法では、柱が壁の中に隠れて目に見えることがなく、上記の等級は必要ありません。
でももし真壁工法で柱が見える家を建てるなら、等級を意識したいですね(文:ゴン)
11.08.2020「明るい現代農業」
先日、実家の近くに出来たテラスモールの大きな本屋さんに行ったところ、農業の専門雑誌がありました。
ペラペラめくると、梅の木の特集をやっていました。
丁度、梅の実の処理方法を考えていたので購入し、梅酒、梅ジュースを仕込みました。
同じ出版社から、「雑木とスギの知られざる値打ち」というテーマの季刊雑誌も出ており、一緒に購入。
下記のような情報が載っていました。

・杉は、乾燥で値打ちを高める…。
・雑木(主に広葉樹)は、ほとんどがパルプ原料としてチップ工場に納入される…。
・無垢材を使用する信州の建具屋さんは、チップ工場から多種の雑木を少しずつ分けてもらい、製材、桟積をして、2年から6年天然乾燥させ、色々な雑木を組み合わせて、建具や家具を製作、販売している…。
・岩手県の森林組合ではウェブ入札システムを取り入れ、雑木の写真を撮りウェブ上に公開している…。
・山から切り出された木材は原木市場で入札されますが、そこにウェブ入札が加わり、雑木(広葉樹)流通の機会が増へ、他県からの入札もあり売り上げは増えている…。

東京の木材業界では上記の情報が耳に入ってこないこともありますが、雑木(広葉樹)が売れ始めているということはうれしいです。(文:Akio)
03.08.2020「何にでも使えちゃう合板」     
そうです、何にでも使えちゃうのです、透明ポリ両面貼り合板。
先日、あるお客様にご購入いただいたのですが、カットして不要となった残材をコッソリいただいちゃいました。
これをまな板として使ってみたところ、非常に気持ちいいのです。
まず包丁の刃のあたりがグッときます。
野菜や肉などを切っているときに、最後に切り落とす部分がつながったままになっていたことって、たまにないですか?
今まで100均で売っているプラスチックのモノを使っていたのですが、たまにこれが起こるたびに、ムカッときていました。
それが、最近は全くなくノーストレスです。
さらに、お掃除もさっと水をかけるだけでオッケーです。

この合板は@合板アウトレットで出品させていただいておりますが、実はワタシはこの特注の合板製作に深く関わっていたのです。
遡ること数十年、まだワタシがうら若き好青年だった頃です。(笑)
当時、海外で生産をしていたとある日本の大企業へ、とある商社を通じてこの合板を毎月数十枚発送しておりましたが、私はそのとき担当者だったのです。
月によって発注数量に大きなばらつきがあり、特注品のこの合板の在庫を常に一定量キープし続けるのは大変な苦労でした。
それが、数年前「仕様が変わった」の一言で突然打ち切りに…。
その時の在庫が約100枚。
ノイローゼになってしまい、しばらく立ち直れませんでした。
しかしそれも、おかげさまで何とか半分近くまできました。
皆さん、あと少しお力をお貸しください、助けてください。(笑)
ホントに何にでも使えちゃいます。
机やテーブルの天板にも最適です。
よろしくお願いします。(文:正さん)
27.07.2020「平時と有事」
いったいいつまで続くのでしょうか、このコロナ。
一個人では全くコントロールできない無力さに打ちひしがれています。
茫然自失です。
会社経営は自分が思い描いたような形にしていく過程の連続ですが、今回の出来事は全く思い描けない出来事でした。
有事というと戦争のことを指すと思いますが、今回のコロナは有事でしょうね。
非常時です。
非常時の経営って、どうすればいいのでしょうか?
じっとしていたほうがいいのでしょうか?
もがいてもがいてとにかく動いたほうがいいのでしょうか?
それとも冷静に今後どうなるかを予想し、構造改革の準備をしたほうがいいのでしょうか?
うちの会社は1905年の創業です。
日露戦争の最中でした。
まさに有事からの出発だったのです。
その後、スペイン風邪でコロナ以上の被害を受け、関東大震災ですべてなくなり、太平洋戦争で再びすべてを失いました。
会社としてはそんな大変な時期を経験しています。
初代や二代目はその時、どういう思いだったのでしょうか?
聞いてみたいです、ホントに。
でも、会社経営って平時であっても有事であっても不安はつきものです。
20年間経営していると、不安に慣れて抗体ができています。
どんな時も、前を向いて歩いていきます。
上を向いて歩くほどの余裕はないですが、下を向かないようにして、遠くを見ながら歩いていきます。(文:木材バカ四代)
20.07.2020「サワラの木」
先日ふと参拝に寄った神社で、大きく立派でまっすぐ伸びている木を見つけました。
木の名前がパッと出てこなかったのですが、よく見たら親切なことに、「椹(サワラ)」と名札が掛けてありました。
名札がついていると子供たちも木に興味を持ってもらえる良いきっかけになりますよね。
公園の木とかは全部表記して欲しいくらいです。
サワラの木はヒノキ科の針葉樹で、太平洋側に自生しています。
本州や九州にはありますが、四国地方にはいないようです。
木材としての特徴は、ヒノキに似て水に強いです。
比重が軽く加工しやすい木材なのですが、柔らかいため構造用には使用されていません。
身近なものですと、水に強い材の利点を生かし桶やタライなどなど。
ヒノキ独特の匂いが少ないため、かまぼこ板などにも使われていたそうです。
この仕事に就いてから木でできている商品をみると「材質は何を使っているのか?」と気になるようになりました。
それぞれの木の特性を生かして商品はできています。

サワラの木は他にも、戸障子の枠や襖の縁に使われているそうです。
知らなかった…。
ということは実家に行けばサワラの木材品はあるのかな?
(私の実家は表具店)
今度帰った時に確認してみよう。(文:くりすけ)
13.07.2020「木のお菓子」 
実家に帰省するときには、たいてい羽田空港でバウムクーヘンを買って帰ります。
バウムクーヘンは、「木のケーキ」という意味のドイツ語です。
こういった名前になった由来は、その作り方にあります。
かつては、ブナやカバといった匂いのつかない木を焚き、そのうえで、水平に置いた円筒の上を回転させながら生地を焼き固める。
こういった作業を何回と繰り返すことで、断面に木の年輪のように見えるようになることになります。
その見た目が、名前の由来となったようです。
意外なことに、バウムクーヘンを生み出したドイツでは、それほどメジャーなお菓子ではないようです。
日本に来て初めて食べたというドイツ人の方もいらっしゃるとか。
また日本では、その年輪が長寿や繁栄をイメージさせるためか、結婚式の引き出物などにも使われます。
ドイツでは、そういったイメージは無く、ただそれを作った職人さんの技術の高さを示すものなのだそうです。
まだまだ帰省できそうな状況にありません。
でも今度帰るときには、またバウムクーヘンを買って帰りたいと思います。(文:ドサンコ)

参考文献
国立民族学博物館「世界を食べる日本:ドイツ編
世界大百科事典 平凡社
06.07.2020「木でホを」
緊急事態宣言からステップ1になったある日のこと。
保育園の先生と児童が数人、弊社の前を通りました。
すると子供達の喜ぶ声が。
何事かと思い聞き耳を立てていると、「木の匂いがする」と1人の児童が言いっていました。
都会の保育園の子供でも、木の匂いが分かるのだと感心してしまいました。
喜んでいた原因は、弊社の倉庫にあるツバメの巣。
近所の方々に少しでも心の癒しやストレスの緩和になればと、歩道に「ツバメの巣があります」と表示したポスターと双眼鏡を置いていたのです。
それに気が付いて覗いていたのです。
先生と、「もうすぐヒナが生まれるのでまた来てください」と話をし、お別れ。
他の日には檜のカンナ屑を袋に小分けして、自由に持って行ってもらったりしました。
貰って行く皆さんは、「良い匂い」と喜んでくれました。
弊社の今年の行動指針は、「木でホを」です。
意味は、木でホットしてもらったり癒されたりあたたかい気持ちになっていただけるようにと。
まさに木でホをだと思いました。
木の匂いだと言っていた児童には将来、木に関係する仕事をしてもらいたいです。
いや、今から弊社でスカウトするべきなのかな?(文:兄貴6)
29.06.2020「木象嵌」
象嵌(ぞうがん)という言葉をご存知ですか?
あまり耳にした事がない言葉ですよね。
象嵌とは装飾工芸技法のひとつで、象はかたどる、嵌ははめるという意味があります。
その中でも木を使った象嵌を木象嵌と言います。
先日コロナ禍の自粛生活中にテレビ番組で紹介されていました。
木象嵌はさまざまな自然の樹種の色味を生かして作られています。
着色したわけでもないのに見事な絵になっているのに驚きです。
その作品を作った作家さんは、もともとサラリーマンだったそうですが、趣味が高じて木象嵌に魅せられて作家になったそうです。
才能がある人はうらやましいですね。
ちなみに写真の作品はSNSで見かけた木象嵌で、立体的な作品を作っている作家さんのものです。
このリアリティに驚き、皆さんに見ていただきたいと思って掲載させていただきました。
今度作品に出会う機会があれば手に入れてみたいと思います。(文:ゴン)
22.06.2020「梅の実」
3月に花を咲かせた梅の木も、5月6月になると実を付けます。
5月頃の実は青く小さいのですが、6月になると一雨ごとに大きくなり、黄色く熟して落下します。
今までは落下したまま土に返していましたが、今年はネットを張り収穫してみました。
剪定をまめにしたので例年より粒が大きいです。
庭木は手を掛けると答えてくれます。
熟して良い香りがする大粒の実をかじろうとすると、妻に「そのまま食べるとお腹が痛くなるよ」言われました。
アク抜きをしなくてはいけないとか…。
取りあえず今年は梅酒を作ることにしました。
保存瓶に、ヘタを取りよく洗った梅と、氷砂糖、ホワイトリカーを入れ、6か月程待てば梅酒の出来上がりです。
今年はコロナウイルスのおかげで遠出ができず、家で梅酒を作ってみました。
来年は普通の日常生活が出来ても、梅干しに挑戦するぞ。(文:Akio)
15.06.2020「苗字になった木」
少し前の話になってしまいましたが、NHKでやっている「日本人のおなまえっ!」という番組をたまに見ることがあります。
その日のレポーターは「スギちゃん、柳沢慎吾、松村邦洋」でした。
さて、この3人に共通していることと言えば?
そうです、3人とも名前に木の樹種が入っているということです。
さらにスタジオには杉村太蔵と、確かもうひとりゲストが来ていましたが、誰だったかは忘れました。
国土の7割が木に囲まれる日本。
人々は古くからその存在をとても上手に利用してきました。
川に水を汲みに行くときはツボやカメを使っておりましたが、とても重くまた落とすと当然ながら割れてしまいます。
そこでスギを使って桶を作ったところ、落としても割れずとても軽く、まさに運搬の革命をもたらしたということです。
その大群の中にいた人は杉山と名乗り、田んぼからその山を見渡していた人は杉田と名乗るようになったそうです。
また、たいまつは松明と書くことからわかるように、松は松脂と言われるアブラを大量に含んでいるため、明かりとして利用されました。
ゆえに燃やすと非常に高温になるため、日本刀などを作るときによく使われたそうです。
さらに、栄養のない海岸等の砂地でもよく育つため、海岸に植えられ防風林や防災林として活躍してきました。
同じ理由で松田、松山、松下、松村と続きます。
柳はなぜか川近くの土手周辺で多く見られますが、なぜでしょう?
柳の根は非常に強くなかなか抜けないということに加え、水中でも育つため川沿いの防波堤として使われ、古くから人々を水害から守ってきました。
柳田、柳沢、柳川、柳瀬と水に関係ある苗字が多いのもうなずけます。
その存在に大いに敬意を表し、苗字にして生活してこられたのですね。 
ワタシも欲しかったです、残念。(文:正さん)
08.06.2020「木製マスクマン」
マスクは大分手に入りやすくなってきました。
よかったですね。
実はまだマスクが手に入りにくい時期に、密かに私はこの木製マスクを手に入れていました。
奈良の材木屋さんがつくった吉野ひのきマスクです。
すごいでしょ。
薄くスライスしたヒノキを立体的に仕上げてあります。
結構ピッタリとフィットしますし、パッと見では普通のマスクのように見えます。
コロナウィルス感染を防ぐにはちょっと不安ですが、飛沫防止対策としては役立ちます。
それに、桧の香りが呼吸をするたびに感じられます。
リラックス効果抜群です。
実際、桧は消臭効果・抗菌効果がありますし、大腸菌増殖抑制・カビ生育抑制・ダニ忌避・紫外線軽減効果なんかもあります。
暑くなってきてマスクを着けているのが不快になってきたので、気分転換としてもいかがでしょうか?(文:木材バカ四代)
01.06.2020「シイタケの原木」
ここ数か月、休日はステイホーム状態でした。
家族の話し合いでこの機会に自宅でできる家庭菜園を始めてみようということになりました。
キノコ好きの嫁の提案で、シイタケを栽培することに。
嫁の出身地の青森では、近所の人がほとんどシイタケを栽培していたそうです。
シイタケの栽培は、伐採した木(原木)に菌を植えて栽培します。
原木の樹種は、どんぐりで有名なクヌギやコナラの木が一般的です。
さて原木を購入しようと調べてみたら、植菌は桜の咲く前(2〜3月)にやらなければいけないみたいです(涙)。
始めるのが少し遅かった…。
さらにネットで調べてみたら、原木を使わずにもできるらしいです。
広葉樹のおがくずをベースに、米糠などで作った菌床で育てるそうです。
お手軽シイタケ栽培キットなる便利なものがあるのですね。
これだとなんとわずか10日くらいで収穫できるそうです。
早速購入しようとしましたが、大変人気商品らしく届くのは少し先。
原木での栽培も面白そうなので、こちらも購入してみたいと思います。(文:くりすけ)
25.05.2020「ククサ」
ククサという手作りのマグカップをご存じでしょうか。
ククサは、フィンランド北部の先住民族サーメ人に古くから伝わる工芸品です。
まず白樺にある何十年も経過してできたコブを切り落とします。
そして、低温の倉庫に何か月も寝かせます。
寝かせたものをブロックに切り出し、さらに寝かせます。
それを海水と同じ濃度の塩水に漬けて煮込みます。
それを乾燥させてから、ようやく削りの作業に入ります。
その削りの作業も、蜜蝋をすりこみつつじっくりと作りこみます。
以上のように、作るのにとても長い時間と手間暇がかかります。
そのため、結婚や子供が産まれた時の贈り物として贈られることも多いらしく、もらった人に幸運をもたらすという言い伝えもあるのだとか。
使っていく際は、手入れを必要としますが、出来の良いものは一生使えるのだそうです。
今度、友人に子供が生まれたときに送ってみようと思います。(文:ドサンコ)
18.05.2020「木関車」
加工を依頼している製材所の外に飾ってあった幼児が乗れる機関車のおもちゃ。
製材所で出る端材で作った物です。
なかなかの出来栄え。
値札を見ると結構なお値段だったので、あえて写真に入らないよう撮りました。
製材所には色々な樹種の加工依頼があります。
中には高級な材の依頼も。
捨ててしまうには勿体無い大きさの端材もあり、何かに再利用したいと思い作ったそうです。
再利用し、新しい物を生み出すのは喜ばしい事です。
自分の子供はすでに成人していていますが、孫はまだいませんので買う事は考えませんでした。
長年、木材に携わっているからでしょうか?
今後、孫でもできたらプレゼントは全て木製品で揃えてあげたいと思っています。
ある意味、職業病かもしれませんね。(文:兄貴6)
08.05.2020「CLTとTLC」
皆さんはCLTという言葉をご存知ですか?
アメリカの女性R&Bグループを思い浮かべた人はかなりの洋楽通ですね。
残念ですがそれはTLCです。
CLT(Cross Laminated Timberクロスラミネイティッドティンバー)とは、挽き板を繊維方向が直交するように積層接着したパネルのことです。
欧米を中心にマンションや商業施設などの構造壁や床として普及しています。
CLTのメリットはコンクリートの養生期間が必要ないので施工が短縮できる点です。
コンクリートより軽く断熱性が高いですし、環境破壊がないなど良いところだらけです。
私はコロナウイルスによる自粛で家にこもり、普段見ないようなテレビの旅番組を見ていました。
すると中央区晴海にある某不動産会社のスギやヒノキを使った国産CLTのPR展示施設が取材されていました。
この展示施設はかの有名な隈研吾建築都市設計事務所がデザインを監修していることもあり、斬新でおしゃれな外見になっています。
予定では今年の秋まで晴海で開設され、その後は移築されるそうなので、コロナウイルス渦が終息したら見学に行ってみたいと思います。
なお、エコモクでは三層パネルとして取り扱っております。(文:ゴン)
27.04.2020「コロナウィルスと木の香り」
倉庫の前の歩道を歩く親子連れが、「好い匂いがするね。木の香りだね。」と通り過ぎました。
「そんな訳ないな。倉庫前には合板を積んであるので、木の匂いはしないはず」と思い、近づくと桧の匂いがします。
入荷したばかりの桧構造用合板で、工場で製造して間もない製品でした。
木の香りにはストレスを和らげたり、心と体をリラックスさせる働きがあるそうです。
木が匂うのは材内の精油成分によるもので、特に桧の匂いは「ヒノキの家」「ヒノキの風呂」と好まれるようです。
ラット(ネズミ)に木の匂いを嗅がせると運動量が増加したり、睡眠時には脳波のα波が20〜30%も増加(リラックスしている)するそうです。
木の匂い成分は揮発してしまいますが、いかに匂いを長持ちさせるか研究されているそうですが、実用化はされていません。
とりあえず、材木屋が無垢の桧を林場に並べるか、カンナ屑を店先に並べるか、地域に木の香りを発散したいですね。
木の香りで、新型コロナウィルスのストレス解消に少しでも役に立ちたいと思います。(文:Akio)
20.04.2020「@合板売れ筋情報」
このエコモクサイトをご覧の皆様へ、姉妹サイト「@合板」から最近の売れ筋商品をご紹介いたします。
まずは常に安定した人気が集まる「シナ合板共芯」。
こちらは不思議なことに薄物と厚物にご注文が偏り、なぜか中厚のものがあまり出ません。
共にホームセンターにはない厚みだということが理由でしょうか。
続きましては、「フィンランドバーチ合板」です。
こちらは、どの厚みもまんべんなくご注文が入ります。
しかし、サイズが約1220×約2430と大きいため、厚24になるとその重量約48キロ、ひとりで持てるギリギリのラインです。
ただ、その重厚感も魅力のひとつなのです
そして、最近赤丸急上昇中なのが「桧合板」です。
そのルックスも荒々しいカラ松と違って、とても気品溢れる美しい木目と高級感のある香り、そして大変リーズナブルな価格もその魅力のひとつであると思われます。
最後にアウトレット品からは、「シナ合板ポプラ芯」。
こちらも登場以来コンスタントにご注文が入ります。
その最大の魅力はシナ合板の厚み18でサイズ約1220×約1830でありながら、1枚4,000円という激安な価格でしょう。
毎日のように、お問合せをいただきます。
ただ、社長からは「誰だ!こんなに安く出したのはー!」と優しくお声がけいただいております(笑)
残り40枚ほどですから、みなさんお急ぎください!
ご注文、お問合せお待ちしております。(文:正さん)
13.04.2020「コロナ後の世界」
コロナ一色ですね、世の中。
自粛、中止、延期だらけです。
コロナとの戦いに勝つためには、今は仕方のないことです。
がんばって動かないようにしましょうね。

うちの仕事はそれほど減ることもなく、お客様から注文をいただいています。
いまのところ通常通りに営業しています。
いつも以上に感謝の気持ちを込めて納品させていただこうと、スタッフ一同に話しました。
ただ、いずれは売り上げ減少が予想されます。
これだけ世の中が止まれば、致し方ないことでしょう。
世界恐慌が訪れれば、今後さらに殺伐とした世の中になってきます。
そんな時こそ、今年の行動指針「木でホを」をお届けできるチャンスだと思って取り組んでいきます。

うちの会社は115年の歴史があります。
その歴史の中で、今以上に大変な時期は何度も経験しているはずです。
戦争の時は、今以上に不安な日々を送っていたことでしょう。
その時期を乗り越えてきたのだから、今の危機を乗り越えられないはずはないと思います。
行き詰まったときは、長いスパンで考えるようにしましょう。
明けない夜はないです。(文:木材バカ四代)
06.04.2020「間伐は大事」
先日のお彼岸に、父方の実家のある君津市に墓参りに行きました。
君津市の父方の実家は、昨年9月にあった令和元年房総半島台風(台風15号)により屋根などの住居の一部を破損しただけでなく、半月ほどの停電と断水の被害を受けました。
先日実家に寄ったときには、すでに家の修復は終わり一応以前と変わらない生活をおくっていると、住んでいる従妹に聞き安心しました。
ところが裏の竹藪にいってみると、強風によって倒されたと思われる竹が無残に放置されていました。
竹藪は少し崖になっているところに生えており、さすがに全部処分するのは難しいとのこと。
ここ数年ゴールデンウイークの時期にここでタケノコ掘りをしていたので、いつもと違う竹藪の風景は台風の被害の大きさを知ることができました。
ただあの2つの大きな台風を受けているのに、土砂崩れはありませんでした。
竹は根が四方八方に伸びいく性質があり、崖の多い地域の先人たちは土砂崩れを防ぐために意図的に植えたりしていたそうです。
でも間伐しないで放置していると逆にその成長力ゆえ土砂崩れしやすくなる木でもあります。
食べたいが為に採っていた私のタケノコ掘りと適度に間伐していた実家の従妹のおかげで、この実家周りは守られたのかもしれません。
この新型ウィルスの感染が落ち着いてくれれば、また今年もタケノコ掘りに行きたいと思います。(文:くりすけ)
30.03.2020「カスタネットと栗」
楽器にあまり縁のない人でも、カスタネットには触れたことのある人は多いのではないでしょうか?
実は、カスタネットの語源は、栗を表すカスターニャというスペイン語が語源とされています。
形がイカグリが割れたような形をしていたからとも、大昔に栗の木で作られていたからとも言われています。
そもそもカスタネットは、スペインの民族楽器であり、その種類はたくさんあります。
皆さんご存知のフラメンコでも使われますね。
栗は硬く重い性質を持っているので、カスタネットなどの楽器としても使われてきましたが、大昔から建物の柱や土台などにも使われていました。
縄文時代のものとされている三内丸山遺跡にある6本の柱も栗の木なのだそうです。
栗の木を使ったカスタネットをきっかけに、木に触れてみてはいかがでしょうか。(文:ドサンコ)
23.03.2020「PCB」
お客様より合板のPCBの証明書はありますか…というお問合せがありました。
初めて聞く証明書で、さっぱり分かりませんでした…。
調べてみたら、ポリ塩化ビフェニルの略称で人工的に作られた主に油状の化学物質でした。
合板にはもちろん含まれてない化学物質です。
今後、色々な証明書が必要になるのでしょうか?
これまでもMSDS、ROHS,欧州REACH、産地証明書、森林認証制度証明書、合法木材証明書などのお問合せはありました。
証明書があるものに対しては、もちろんお客様にご提出しています。
合板は木と接着剤で構成されています。
木は自然のものなので、問題のないものだということは歴史が証明してくれています。
接着剤は尿素、水、小麦、などを混ぜて作っていて、化学物質も入っています。
入っていないということを証明することはできませんよ…(文:兄貴6)
16.03.2020「JAS構造材を使おう」
最近カーラジオから全国木材組合連合会の提供による「JAS構造材」についてのコマーシャルが流れています。
最初に聞いた時にはこのようなコマーシャルが流れるなんて驚いてしまいました。
全木連って、コマーシャルを出せるほどお金があるんだ…(苦笑)。
それに、JAS材を使おうなんていうコマーシャルを聞いて、よし使おうなんて思う人いるのかな…(苦笑)。
JASは、Japanese Agricultural Standardsのことで、農林水産省がつくる日本農林規格のことです。
JAS構造材とは、JAS規格制度によって木材の品質・性能・大きさ・形状が基準をクリアされていて、このJASマークがついている木製品は厳格な審査・管理によって安定した品質・性能を保っていることが証明されています。
現在このJAS構造材利用拡大事業が行われています。
構造部材にJAS構造材を活用する非住宅建築物に対して、構造材の調達費の一部が助成されという事業です。
目的としては、これまで木材利用が少なかった住宅ではない分野でも積極的に使用してもらい、格付実績を引き上げて流通量を拡大することだそうです。
構造材は見えない部分なので認知されにくいですが、コマーシャルによって認知度が上がるといいですね。
ちなみに弊社で扱う構造材は当然JASマークがついているので安心してご使用ください。(文:ゴン)
09.03.2020「梅の実」
先日、熱海に梅を見に行きましたが、暖冬のためか花は終わっていました。
今、湯島天神の梅は咲き誇っているので、熱海は東京よりだいぶ暖かいのでしょう。
梅の木は中国が原産国で、奈良時代に日本に入ってきたようです。
令和の元号は、万葉集の梅の花を謡った文言から引用されたのは有名ですね。
『初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫らす』
また、梅の実(梅干し)は漢方の薬として使用されていました。
梅の木には、花を楽しむ木と、花も実もなる木があるそうです。
実家の梅の木は、花は少ないですが実がなります。
(何の種類だか不明です)
3月末になると花も終わり、青緑の実が沢山なります。
今年は梅の実を収穫して梅干しを作ろうかな。
梅干しの殺菌作用を期待して、コロナウィルスに備えましょう!(文:Akio)
02.03.2020「コロナにカツ」     
最近テレビをつければ、ほぼ毎日「コロナ、コロナ」の連呼が耳にひびいてきます。
いったいいつになったら終息に向かうのか、非常に気になるところです。
非常に気になると言えば、人的被害ももちろんですが、その社会的経済的な影響もかなり気になりますよね。
特にひどいのが観光関連産業でしょうか。
東京は街中から外国人観光客の方々がかなり少なくなってしまいました。
当然ですが、それに伴い大型バスも急に少なくなりました。
また展示会やマラソン大会、はたまた卒業式までいろいろな催し物が中止になったり、食品や部品などが輸入できずに大変悩まされているお店や企業もたくさんあるようです。
立ち入りや往来がこれだけ制限されると本当に厳しいですよね。
弊社もやはり一部の合板の材料は中国からの輸入に頼っているものもあり、現在入荷のメドが全く立っていない材料もあります。
今はまだ代替え品でなんとかやりくりできておりますが、これがこの先数カ月も続くと完全に干からびてしまいそうです。
ただ、現在最も怖いのはウイルスよりも、人々の風評や行動ではないでしょうか?
一部の方々が、いささか過剰に反応しすぎているような気もします。
封鎖解除を決めるのも人間ですから、過剰な反応はそれをより遅らせてしまうことになりかねないと思います。  
私自身はウイルスよりも早くも花粉に体が過激に反応してしまっております。
世界が一日も早く元通りになりますように。(文:正さん)
25.02.2020「新商品の条件」
当店エコモクで扱っている木質材料は、あまり新商品がでてきません。
(その代わり、すぐに廃盤になることも少ないですが…。)
私としては、定期的に新商品をご紹介していきたいと思っているので、少し物足りなさを感じています。
新商品新商品だと言っても、なんでもいいわけではもちろんありません。
私が「これいい!」と思ったもののみ、扱っています。
品質が安定していることや、価格が安定していることも重要です。
そして、配送のしやすさも重要です。
つまりサイズ。
全国にお送りしているため、長すぎたり重すぎたりすると、運送会社が運んでくれません。
近年、その条件がどんどん厳しくなっています。
販売単位も重要です。
できれば1枚からご注文いただけるようにと考えていますが、そうもいかないものがあります。
それが、これから紹介する新商品です。

カラーOSB(EU)です。
通常のOSB(EU)を塗装しちゃっただけなのですが、いかがでしょうか。
通常のOSB(EU)では物足りないとか、ちょっと個性を出したい方なんかにいいかと思っています。
詳しくはYoutubeをご覧ください。
残念ながらの4枚単位ですが、よろしくお願いします。(文:木材バカ四代)
17.02.2020「色付きMDF」
ここ最近、お問合せがまた増えてきている色付きMDF。
MDFとは木を細かくパウダー状してギュッと圧縮したボードなのですが、パウダーにした状態のときに接着剤と一緒に染料も混ぜたのが色付きMDFです。
既に沢山の家具や木工品に使われているMDFは身近に見ることができますが、この色付きMDFはなかなか見られない、あまり知られてないレアな材料だと思います。
この色付きMDFは原板サイズが1390ミリ×2070ミリと大きい寸法の為、カットしてお送りする場合が多いです。
先日、ロイヤル(濃い青)とカレー(黄色)をカットしました。
(その他、ブラックとベリーとテラとグレーがあります。)
原板サイズが大きいので、運ぶのがひとりだと重たくてなかなか大変。
加工する機械まで二人で運びました。
染料を混ぜて作っているので、カットしても断面木口が綺麗な仕上がりです。
厚みが10ミリ・19ミリだけなので、使用用途が少し限られてしまいますが、とても魅力ある材料だと思っています。
この材を使った何か面白い使い道がいろいろあると思うのですが、良いアイディアがございましたら是非教えてください。(文:くりすけ)
10.02.2020「職人が作るメダルケース」
オリンピック、パラリンピックまで半年を切りました。
そのパラリンピックで使われるメダルケースが、北海道東部津別町の木工所で製作されるそうです。
従業員20名程の地元家具メーカーながら、コンピューターで数値制御した機械加工と職人の手作業で技術力が高いという強みを持っておられます。
藍色のケースは直径12cm、厚さ6cmで北海道産のタモを使用。
粘り気がある丈夫な木材で、木目の美しさを生かした柔らかい風合いに仕上げられます。
行程では0.1mm単位まで調節した工作機械で木材を削ってメダルの収納部分などを形づくり、職人が手で感触を確かめながら研磨して仕上げます。
うまく塗装を乗せ、美しい木目を出すには人の手で磨く作業が欠かせないそうです。
なかでもこだわりは、見えないように蓋と本体に4カ所ずつ埋め込んだ磁石。
蓋を開けた状態で磁力を止め、ケースを立てて展示出来る仕様にしてあります。
ジャパンブルーならぬ、ジャパン藍!愛!…。
魅力と思いが詰まった大会にしたいですね。(文:山ちゃん)
03.02.2020「最後の屋久杉」
先月、池袋の東武百貨店を訪れた際に『日本の職人展』というイベントが開かれているのに出くわしました。
そこでは、国内での入札・販路が終了した屋久杉を使った工芸品の展示・販売が行われていました。
屋久杉の原木や、(高価すぎてとても手が出ませんが)屋久杉のベンチや、屋久杉のパターなどが販売されていました。
屋久杉は、みなさんご存じのように、世界自然遺産にも登録されている屋久島が原産の杉です。
樹齢千年以上のものを屋久杉と呼び、それ未満のものは「小杉」と呼ばれます。
栄養がとぼしい花崗岩でできた屋久島で育つ屋久杉は、とても成長が遅い木です。
普通の杉に比べてとても樹脂分が高いため、腐食に強いのが特徴です。
当然伐採は禁止されているのですが、1980年代に禁止される以前に伐採された切り株や幹などは、家具や工芸品として利用されています。
これらの屋久杉は、土埋木(どまいぼく)と呼ばれ、入札会で取引されていました。
約70年近く行われてきたその入札会も、昨年最後の開催が行われました。
そこで扱われていた「最後の原木」が、イベントで展示されていました。
成長が遅いため、屋久杉の木目は細かくなります。
その美しい木目は、たくさんの人たちを魅了しています。
入札会は終わりましたが、屋久杉を使った家具や工芸品は、今後も長く残り続けることでしょう。(文:ドサンコ)

参考
独立行政法人 材木育種センター
東京スポーツ 
27.01.2020「花梨とカリン」
葉っぱも全て落ち、実がちらほら残って寒そうにたたずむ木。
かなり大きな実、それは花梨。
都会では滅多にお目にかかれないでしょう。
我が家の近くは緑地生産地域のため、秋から冬にかけ木の実を見ることができます。
喉に良いと飴などに使用されているのは皆さんご存知のこと。
幹は独特の模様を作りですので盆栽としても人気です。
盆栽では実もの盆栽の王様とも呼ばれています。
木材にもカリン材があります。
しかし、花梨とカリンは全く別物です。
花梨はバラ科、木材のカリンはマメ科です。
以外と同じ物と思っている人もいるのでは?(文:兄貴6)
20.01.2020「木で作った車」
木で作った車と聞いて、どのような車を思い浮かべますか?
内装に木を使った車でしょうか。
高級車の内装にはバーズアイメープルなどがよく使われています。
または幼児用のようなおもちゃの車をイメージする人が多いと思います。
まさか写真のようなかっこいいスポーツカーのボディが木で出来ているとは思いませんよね?
驚きました!
この車は2019年の東京モーターショーに環境省から発表・展示されていたコンセプトカーなのです。
木を使うといってもそのままの木ではなく「セルロースナノファイバー」と呼ばれている新素材が使われています。
この素材は樹木など植物に含まれる非常に細い繊維のことで、髪の毛の数万分の一という細さで、特殊な薬品を使い密度を上げることで鉄の5倍の強度を持ちながら5分の1の重さの材料になるということです。
当然重量が軽くなると燃費は向上しますし、排気されるCO2も減少するということで環境にやさしいエコな素材としては最高だと思います。
この情報を知っていれば実際にモーターショーに行って見たかったし、早く実用化されて街中をセルロースナノファイバーで作った車が走っている姿が見たいものです。(文:ゴン)
14.01.2020「あれから25年」
今から25年前の1995年1月17日午前5時46分、阪神淡路大震災が起きました。
東京でも少し揺れましたが、たいした事ないかなと思いました。
しかし、刻々とテレビで流される映像を見て、言葉が出なくなりました。
阪神淡路大震災以降、建築基準法も耐震性が強化され、またボランティア活動が認知されてきたかと思います。
私は現地には行けませんでしたが、消防団に入りボランティア活動を始めました。
阪神淡路大震災では木造住宅の火災で多数の人が亡くなりました。
木材は280度ぐらいになると可燃性ガスを発生させ,火源が近くにあると燃えだします。
不燃薬剤を注入した不燃木材、準不燃木材、難燃木材がありますが、それぞれ20分後、10分後、5分後には燃えだします。
避難する時間を稼いでるということです。
火災時、木材表面は火炎を出しますが、中は炭化して酸素の供給を遮断し燃焼は止まります。
でも時間が経つと燃え尽きます。
先日の首里城大火災のように…。
先日テレビで首都圏直下型大震災の特集をやっていましたが、火災で多数の人(16000人)が亡くなると想定していました。
原因は地震後の通電火災で、感電ブレイカー等の設置で死者は9000人に減らすことができるそうです。
さらに消火器等での初期消火で、死者を800人に減らせるとか…。
初期消火には、日頃の町会等の防災訓練に参加して、防災力を付ける事が大事と放送していました。
消防団に入るのが一番良いと思います。
「消防団に入ろう!」(文:Akio)
06.01.2020「寒くても暖まる旭川駅」     
先日、北海道第2の都市旭川に行ってきました。
東京は晩秋の頃だったのですが、こちらはすでに冬真っ盛り。
気温はマイナス5℃、もうすでにひと雪降って路面は凍結しアイスバーン状態でした。
不慣れな私ですから、当然クルマはツルンツルンとスリップしまくり。
それでも慎重にゆっくり運転し普段の倍ほどの時間を要しましたが、目的地である合板工場に何とか無事到着したころにはもう日が暮れておりました。
翌朝、電車移動のため旭川駅に着いてビックリ。
何年か前に建て直されたこの駅は天井や壁などに木材がふんだんに使われており、元々木の温もりがたっぷり味わえる駅でしたが、その後も構内のあちらこちらで巨大な木のオブジェに出会ったりするなど、訪れるたびに何か新しいものが増えていました。
そして今回はナント木製家具がこれまたあちこちいたるところに置かれていたのです。

旭川は言わずとしれた林業の町です。
弊社が日頃お世話になっている合板メーカーさんをはじめ、数々の製材工場、木工屋さん、家具屋さんなど木に携わる会社がたくさんあります。
そんな素敵な町を、駅を使って紹介していくなんていい取り組みですよね。
斬新なデザインのとてもかっこいいイスやテーブルなどがたくさん置かれており、人々がまるで自宅のリビングにいるかのように座ってくろいでおられました。
中には、小さなお子さんを連れた買い物帰りのご婦人や、勉強している学生さんもいたりして、駅に用はないけどちょっと寄ってみたと思えるような方々もおられました。
ようやく空席を見つけた私も腰掛けて、キヨスクで買ったサンドイッチをパクリとほおばり缶コーヒーをゴクリとやらせていただきました。
とても贅沢に感じたひと時でした。
次回は何が増えているか今から楽しみです。(文:正さん)